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にぎり寿司の 「一貫」 は何個のにぎり?:助数詞の謎 [ニュース(国内)]

「ジャパニズム宣言」を見ていると、助数詞の問題になりました。
にぎり寿司は、「一貫」「二貫」と読みますが、「一貫」は1つ? 2つ?

いろいろな説がありますが、寿司を「カン」を数えるのは1991年から増え、90年代を通して広まり、2000年代に定着したといいます。転換点となったのは、1991年5月の『ハナコ』の「正統派やさしいお寿司屋さん76軒大情報」という記事が基だということです。
江戸時代末期の『守貞謾稿』では、寿司は、1つ、2つと数えています。昭和5年(1930年)の永瀬牙之輔著『すし通』や昭和35年(1960年)宮尾しげを著『すし物語』でも、寿司は1つ、2つと数えています。「カン」は、昭和の終わり頃から情報番組などでメディアに登場して注目され、現在定着するに至ったようです。
が、同時に、江戸時代の寿司が今よりも大きく、その重さが銭さし100文と同じくらいで、これを誇張して一貫と呼ぶようになったという説があります。また、明治から大正時代にかけて、俗に10銭を一貫と称し、明治の頃の、一つ5銭くらいの寿司2つで10銭、つまり「一貫」になることから、寿司2つを「一貫」と呼んだのではないかという説もあります。

寿司.jpg
江戸末期~明治初期頃の原寸大で書かれたというすしの絵


もともと、江戸期に登場した寿司のサイズは、現在の少し大きなコンビニおにぎりと同様かそれよりも少し大きめでした。それが、もっと食べやすくするため、2つに切った状態で出したことをふまえて、本来「1つ=一貫」であったところ、「1つ→2つ=一貫」ということから、「一貫」とはにぎり寿司2つであるという説が出てきました。
寿司の歴史を考えると、「貫」という助詞数が、もともとの大きさの寿司を指すと考えると、「一貫」は2つとなります。

しかし、現在は、「一貫」といえば1つしか出てこないことが多いです。というより、最近のお寿司屋さんは、「一貫=1つ」という計算のようです。
「一貫」と頼み、2つ出てくるのを期待するよりも、いっそ「1つ」「2つ」と頼んだ方がよいのかもしれませんね。







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