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ビットコイン消失事件で、社長が横領容疑で再逮捕 [ニュース(IT・科学)]

仮想通貨ビットコイン(BTC)の取引サイトを運営する「マウントゴックス(Mt. Gox)」(破産手続き中)のBTC消失事件で、同社社長のマルク・カルプレス容疑者(30)が、顧客の預託金約3億2100万円を着服した疑いが強まったとして、業務上横領容疑で再逮捕される見込みだという。

ビットコイン・・・あまり良いイメージではない形で知ったわけですが、おそらく、日本の多くの方もそうだったのではないでしょうか。
そもそも、ビットコインとはなにか、が明確ではないのですね。
ということで、調べてみました。

ビットコインは、2008年にナカモトサトシという人物によって発明されたものです。

Satoshi Nakamoto(中本 哲史)(2008)
“Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System”
(ビットコイン:P2P電子マネーシステム)

この論文も読みました。
要するに(と、いきなりまとめる?)、ビットコインとは「通貨」ではなく、「電子マネー決済システム」ということですね。
たとえば、みなさんは、手に持っている1万円札にたいして「これ、本当に1万円札? 1万円分の買い物ができるの?」と不安に思うことはないでしょう。それは、日本では、通貨というものにたいする信用度が高いということを示してします。同様に、銀行にお金をあずけるさいに、「本当にこの銀行にあずけても大丈夫? いきなりなくなったりしない?」と不安に思うこともありません。気になるのは、利息や手数料、ATMの数や場所くらいかもしれません。それは、銀行にたいする信用度が高いということです。
ビットコインとは、誰にいくつ口座が発行され、誰から誰にいくら支払われたかというデータを記録するだけの仕組みです。したがって、そこに不正の可能性が低い場合、つまり、銀行にたいする信用度が高い日本の場合、ビットコインシステムの魅力は、手数料の低さやゲーミフィケーション(ギャンブル的要素もあり?)による楽しさが主になるのかもしれません。

ビットコインの特徴を、私なりにまとめてみると、次の3点になります。

・セキュリティの高さ
・取引の透明さ
・手数料の低さ

まず、セキュリティの高さについてです。
ビットコインはオープンソースですから、誰でもダウンロードできますし、個人情報なしで、いくつでも口座を持つことができます。なにをもって口座を守るか、というと、「公開鍵」と「秘密鍵」によるセキュリティ設定です。ある意味、この鍵がわかってしまえば、いくらでも操作できる、ということで、今回のMt. Goxの事件は、ビットコインに問題があるのではなく、取引所としての顧客情報管理システムの問題でしょう。
なお、ビットコインはオフラインでも送金依頼が可能となっており、オンラインで行なう危険に対しても対応できているということです。

次に、取引の透明さについてです。
銀行などでは、特定の管理者がいて、顧客情報を管理しています。その担当者が不正をすれば、・・・業務上横領という犯罪が生まれます。一方、ビットコインでは、取引データは一般公開されており、すべてのユーザーがそれを確認することができ、データの書き換えに関与します。そのため、どのような取引内容も記録されるので、データを改ざんされたり、知らない間にデータを消されたりすることはありません。その意味で、透明性があるということです。そのシステムについて、「取引内容が全部バレているの?」と不安に思う必要はありません。ビットコインは、個人情報とのひもづけはできていません。したがって、もし、ユーザーを特定できるとすれば現金化のときでしょう。とはいえ、これも、現金化までの足取りを追われるような問題を起こしていなければ、特に意識することはないことです。

最後に、手数料の低さについてです。
銀行の手数料の高さは、本当に嫌になるものです。なるべく無料になるように努めますが、難しい部分もあります。
ビットコインでは、送金を行うさいには別のユーザーによって承認が行われます。その承認をもって、取引が終了します。そこにゲーミフィケーションが使用されているのです。承認権(「採掘」といわれますが)を争い、承認権を獲得したユーザーは手数料その他を賞金として獲得することができます。そして、その承認権争いは、送金時の手数料の多寡によって処理の順番が決まるため、早急に送金をしたい場合は、手数料を設定するとよいのです。もちろん、承認はいつかは行われますので、手数料を設定しなくても、時間が経てば送金は完了します。つまり、手数料をゼロにしたい場合は、それも可能ということです。

以上の要素から、たとえば、銀行にたいして不安に思う人にとっては、ビットコインは安全な取引になりうるのです。

なにやら、ビットコイン推進委員会、的な内容になっていますが、そうではありません。
現在、日本の銀行にたいする信用度が高いので、私自身はビットコインに手を出す気にはなりませんが、取引サイト運営のカルプレス容疑者が計約3億2100万円も着服できたのはなぜかという疑問にたいして、自分なりに考えたわけです。
ちなみに、着服したうちの、約3億1500万円は、東京都のソフト関連会社から立体CGソフトの開発・販売権などを買い取った代金に充てられていたということです。その権利でソフト開発を計画していたというのですが、取引サイトというのはあまり利益がなかったのでしょうか。
どうなんでしょうね。







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