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佐野研二郎のパクリ疑惑 [ニュース(国内)]

東京五輪エンブレムのパクリ(盗用)疑惑にさらされている佐野研二郎氏に、またもや疑惑が加わりました。
今度は、アメリカのデザイナー、ジョシュ・ディバイン氏が制作したロゴ(上)に、佐野研二郎氏が手掛けた太田市美術館・図書館のロゴ(下)が類似しているとして、ディバイン氏が提訴を検討しているとのことです。

佐野パクリ.jpg
※ディバイン氏のロゴと太田市施設のロゴ(時事通信より転載)

佐野氏は、「一定の要件を満たすデザインはたくさんある」と反論しているようですが、確かに、一定の要件を満たすデザインはたくさんあります。が、疑惑が多すぎるのも問題ではないでしょうか。

サントリーのパクリ疑惑に対して、佐野氏は「スタッフのデザイナーがやったこと」と釈明しています。

佐野パクリ2.jpg
※サントリー

佐野氏は、代理店「博報堂」の出身で、2008年1月11日に独立して「MR_DESIGN」というデザイン事務所を持っています。スタッフに任せるというのは、どういうことなのでしょうか。佐野氏は、自ら「アートディレクター」と名乗っていますが、デザインを行うのに、なぜ、「デザイナー」ではないのか、ふと疑問になりました。

グラフィックデザイン業界では、一般に大企業のビジュアルアイデンティティ、コーポレートアイデンティティやオリンピックのような一大イベントのロゴマークデザインの仕事は、「広告代理店」が一手に請け負うケースが多いということです。その後に発生する、CMや印刷物、パブリシティ、フォトセッションなど、いろんな制作物と媒体管理を考えると、メディア支配が専売特許の代理店に任せた方が好都合だからというのが理由だそうです。
そのため、大手の代理店には「クリエイティブ部」というセクションがあり、そこが制作物の企画から制作までを手がけることになっているとのことです。ただ、具体的には、アイデア出しからデザイン構想、コンセプトづくりまでを担当し、実際の「制作作業」や「フィニッシュワーク」は、下請けの「デザイン会社」に任せるケースが一般的であり、前者のアイデアを出す人間を「アートディレクター」、後者のフィニッシュワークに携わる人間を「グラフィックデザイナー」と区別している場合が多いのだそうです。
となると、通常、佐野氏はデザイン事務所を持っているのですから、「グラフィックデザイナー」となるのですが、「アートディレクター」と名乗っているということは、・・・彼はいったい、自分が請け負った仕事に対して、どこまでデザインの著作権を主張できるのでしょうか。
というより、そもそも、東京五輪のエンブレムも、彼はどこまで携わったのでしょうか、ものすごく気になります。

サントリーのトートバックを含め、東京五輪エンブレムは、素人判断でも、アウトだと感じました。
確かに、現在、似たようなデザインがあふれています。現在のコンクリートジャングルのような景観をつくりだしたコルビジェのデザイン(椅子のデザインで有名ですが、彼は建築のデザインも行っています)は、世界に浸透し、似たようなデザインを生み出しています。同じような感性の共有され、そこから個性をさらに作り出していくのは難しいのかもしれませんし、斬新なデザインが受け入れられるまで時間がかかることを思えば、リスクを負わないデザイナーが増えただけなのかもしれませんが。

しかし、東京五輪です。
オリンピックです。
国家行事にかんするものは、なるべくクリーンな状態であってほしいと思うのですが、さて、このパクリ疑惑はどこまでつづき、どこまで大きくなるのでしょうか。







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