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おねぇさぁーん! 日本科学未来館のアニメ「フカシギの数え方」に宿る狂気は現在のアカデミズムへのアンチテーゼ [ニュース(教育)]

2012年にYouTubeに公開された日本科学未来館のアニメ動画「フカシギの数え方」が、壮絶すぎます。
2012年に話題になり、ああ、学問など、なにかを追究する行動は、えてして周囲の者には「狂気」に映るのか・・・と思ったと同時に、科学の世界は・・・深い、深すぎると思いました。
心理学の再現性は39%という記事を見てから、こちらも思い出しました。

話題の動画は

「フカシギの数え方」おねえさんといっしょ!みんなで数えてみよう!
"The Art of 10^64 -Understanding Vastness-" Time with class! Let's count!

というものです。
日本科学未来館3階常設展示メディアラボ第11期展覧会「フカシギの数え方」において上映されていたものが、YouTubeにアップされたわけです。

百聞は一見に如かず、まずは、見てみましょう。



日本科学未来館によると

***********
「フカシギの数え方」で紹介している、組み合わせ爆発の例です。
「それでもね。私はみんなに「組み合わせ爆発のすごさ」を教えたいの!止めないで!」
お姉さんと子どもたちが実際に数え上げる大変さを伝えます。
***********

・・・はい。本当に、大変ですね。
「組み合わせ爆発」とは、計算機科学、応用数学、情報工学、人工知能などの分野で、解が組合せ(combination)的な条件で定義される離散最適化問題において、問題の大きさn に対して解の数が指数関数や階乗などのオーダーで急激に大きくなってしまうために、有限時間で解あるいは最適解を発見することが困難になることをいいます。
この困難さを、印象的に表現したという点では、このアニメはすばらしいです。

num03.jpg

num05.jpg

わかりますよ。
確かに、私も数字は嫌いではないので、こうして突き進んでしまう感覚も、よくわかります。楽しいんですよ。理解できます。
しかし、6年後の彼らが単純計算で導き出せるように、答えを出せるのは何年後になるか、ということは、一度、立ち止まって考えたほうが良いのではないでしょうか。死んでしまいますよ。自分の命がつきても、解明した結果を未来に残したい、というなら、話は別ですが。

ああ、なるほど。
これは、学問とは、科学とは、後世に残してこそ価値があるという、現在の短期量産的なアカデミズムたいするアンチテーゼだったのですね。かつて、自分は死んでも、100年後に残る作品を書きたい、といった作家がいましたが、そういう高尚な学問にたいする姿勢を、このアニメは表現しているのかもしれません。
そう考えると、このアニメのすばらしさ、アカデミズムの普遍性を感じ入ります。

で、あるならば、ですよ。
お姉さん、彼らのこの質問には答えてあげましょうよ。

num01.jpg

ここ、軽く無視ですから。







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