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浅見光彦「神苦楽島」にみる虚構と現実:淡路島は国生み神話の島ではない [ニュース(エンタメ)]

金曜プレミアム「浅見光彦パート52 最新作・神苦楽島」を見ています。

浅見光彦パート52 最新作・神苦楽島.jpg
公式サイトより


ルポライターの浅見光彦(中村俊介)が難事件を解決する浅見光彦シリーズ第52弾。
「古事記に“日本発祥の地”と記された神秘と伝説の島・淡路島を舞台にしたミステリーをお届けする!」とありますが、まず、前提が間違っています。
淡路島は、日本発祥の地ではありません。

『古事記』には、次のように書かれています。
イザナギとイザナミという二柱の神が、別天津神たちに漂っていた大地を完成させることを命じられて、天沼矛を与えられます。二柱の神は、天浮橋(あめのうきはし)に立って、天沼矛で渾沌とした大地をかき混ぜたところ、矛から滴り落ちたものが積もって淤能碁呂島(おのごろじま)となりました。

今回のドラマでは、その島が淡路島と設定しています。
淡路島には、「淡路ワールドパークONOKORO」などもありますので、誤解しても仕方がないのですが、正確には、二柱の神は、その島で結婚し、淡路島を筆頭に本州・四国・九州等の島々、石・木・海・水・風・山・野・火など森羅万象の神を生んだわけです。
つまり、淡路島は、淤能碁呂島ではありません。

原作者の内田康夫氏の原作を読んだわけではありませんが、取材には、きちんとね。

冒頭で、『古事記』とは異なる説明があったときには、思わずテンションが下がりましたが、浅見光彦シリーズが好きなのでそのまま見続けていると、安達祐実演じる松雪真弓が吐露した、島のために開発と自然の中でゆれうごく島民の心情に、思わず、深くうなずいてしまいました。
現在の沖縄県もそうですし、かつては原発を受け入れた地域もそうですが、開発と自然の間でゆれうごく住民の心をもっとフォーカスすると良いのではないでしょうか。開発か自然か、という問題提起だけでなく、いろいろな視点があると、判断材料になると思うのですが。

ドラマには、虚構と現実があるのですね。
さて、ドラマの結論はどうなるか、続きを楽しみたいと思います。






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